相手の腕を鳥の手のような形に絞り上げることから「チキンウイング・アームロック」、別名「キムラロック」とも呼ばれている関節技。
1951年にブラジルに遠征した木村政彦が得意とした技からこう呼ばれているそうです。
このキムラロックですが、サイドポジションから極める形が基本ですがガードポジションからも仕掛けることができるため両方のパターンを習得しておくことをオススメします。
サイドポジションからのアームロック
肩関節の柔らかい選手には極まりにくいこともありますが、大切なのは相手の体を確実に固定することです。
力の強い相手だといきなり狙いにいってもなかなか極まらないので、腕や肩を使って喉や顔にプレッシャーをかけて相手の意識をそらすことで極まりやすくなります。
- サイドポジションから相手の左脇を差し、相手を押さえ込む
- 押さえ込んだままもう一方の腕も左腕を抱え込む
- 脇を差している方の手で相手の手首もしくは手の甲を掴み床に押さえつける
- もう一方の手は相手のわきの下から通し自分の手首を握る
- 相手の上体を僅かに起き上がらせる感じで肩を支点にして相手の腕を背中のほうに絞り上げる(このとき相手の腕を小さく折り畳むと極まりやすい)
ガードポジションからのアームロック
テイクダウンされてもガードポジションから仕掛けることができます。
また、ヒップスローや腕十字、三角絞めとも相性がいいのでフェイントをかけることで極まりやすくなります。
極まらなくてもオモプラッタなど次の技につなげたりもできるので積極的に仕掛けていきましょう。
- ガードポジションから手や足を使って相手のバランスを崩す(相手の上体が前のめりになるように引き寄せる)
- バランスを崩したと同時に右手で相手の左手首をつかみ左腕を相手の背中側の脇の下から差し込み自分の右手首をクラッチ
- 腕を折りたたみ相手の背中側に絞り上げる
サイドコントロールから相手をまたいでアームロック
こちらはサイドポジションから相手の体勢をコントロールしてアームロックにもっていくパターンです。
この体勢になってしまえば相手はほぼ身動きが取れず、打撃を受けるか関節技をかけられるかしかありません。
相手をまたいで腕を取ったらそのままアームロックにいっても良いし、腕十字も狙えます。
- サイドポジションから右手で相手の脇を差し、左手は枕の状態に
- 足を使ってもう一方の腕を押さえる
- 左手を床について脇を差している腕を抱えて上体を半分起こし、同時に左足で相手の頭を跨ぎ両足で挟んでしっかり固定する(頭に体重をかけたほうがプレッシャーをかけられる)
- 腕を持ち替えて(左手を脇の下からいれて右手は相手の手首を持つ)アームロックの形にもっていく
- 腕を小さくたたんで背中側にもっていくと極まる
まとめ
少し前だと桜庭和志がホイラー・グレイシーに極めたアームロックはしびれましたね。
やはりいきなり狙いにいっても相手に読まれてなかなか極められないので、相手に他の技を見せておいてから仕掛けると相手も迷いが生じて極まりやすくなります。
コツをつかめば割と簡単にできる技なので習得してみてください。